【アルプスの少女ハイジ】第50話 『立ってごらん』から
有名なおんじとクララのシーンを抜粋しました。

おんじ
「いくらやっても練習し始めの頃のように目に見えて進歩しない。
いや練習すればするほど立てないような気がしてくる。
こんなことをしてて本当に立てるようになるんだろうか……

クララ
おじいさん、どうしてそんなことが?

おんじ
はっはっはっ、
何を習ってもそういう時があるものだよ。
クララ、お前は本当にフランクフルトにかえりたいのか?
いやいや、クララがそんなことを考えるはずはない。
クララはそんな弱虫じゃない
クララは立ちたいんだ、立ちたいからこそ
なかなか思うようにいかなくて
泣いたり怒ったりするんだ。

解説

『アルムおんじ』が、
クララに『何を習ってもそういう時があるものだよ。』
と励ました、あの言葉。

🧠 科学的にも「伸び悩み」は珍しくない

成長や学習は、いつも同じ速さで進むわけではありません。

最初は目に見えて上達していても、途中から変化が小さくなり、進歩が止まったように感じることがあります。これは一般に「プラトー」と呼ばれる状態です。

① 上達するほど、変化は見えにくくなる

新しいことを始めた直後は、少し練習するだけでも大きな変化が現れます。

しかし基本を身につけた後は、より細かな調整が必要になり、同じ時間練習しても成果が見えにくくなります。

また、練習した内容は、その場ですべて身につくとは限りません。休息や睡眠を挟むことで、運動や記憶が安定する場合もあります。

ただし、停滞すれば必ず脳内で成長している、というわけではありません。疲労や練習方法が原因で、本当に上達が止まっていることもあります。

大切なのは、自分を責めるのではなく、休息や練習方法を見直すことです。

② 目標の途中では「中だるみ」が起こりやすい

何かを始めたばかりの頃には、新鮮さがあります。

ゴールが近づけば、「あと少し」という力も湧いてきます。

ところが、そのどちらも感じにくい中間地点では、意欲が弱くなることがあります。心理学でも、目標の途中で努力が鈍りやすい場合があると指摘されています。

これは、才能がない証拠ではありません。

長い道を歩いていると、出発点も目的地も見えない区間がある――それに近いのかもしれません。

③ 上達は一直線には進まない

学習や技能の上達には、さまざまな形があります。

急に伸びることもあれば、ゆっくり進むこともあります。一時的に停滞したり、疲労によって後退したように見えたりすることもあります。

一日の結果だけで、「自分は成長していない」と決めつける必要はありません。少し長い期間で振り返ると、以前は難しかったことが自然にできるようになっている場合があります。

🏔️ アルムおんじの言葉が教えてくれること

「なかなか先へ進めない」と感じる時期は、誰にでも起こり得ます。

それは必ずしも、才能がないことや、努力が無駄だったことを意味しません。

ときには続け、ときには休み、ときには方法を変える。

土の中で根を張っているのか、それとも水が足りないのか。それを確かめながら、焦らず育てていけばいいのです。

アルムおんじが言ったように、

何を習っても、そういう時があるものです。

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