【第25話:】

[壁の傷:ⅰⅱⅲⅳⅴⅵⅶ ⅷ ⅸⅹⅺⅻⅰⅱⅲⅳⅴⅵ ⅶ ⅷ ⅸⅹⅺⅻ ⅰ ⅱ ⅲ ⅳⅵⅴ]


[1. 築年数の長いアパート:ベランダの不条理] 「ましろさん、いるんでしょう! 3ヶ月も溜まってるんだからね!」 大家の怒鳴り声がドアを震わせる。ましろは迷わず裏の窓から逃走を図った。隣のベランダに飛び降りると、そこにはなぜかミュラとマミが、冷めた顔でこちらを見ていた。

「あっ、お前たち。……なんでここに?」 

少し考えて言った

「こっちのセリフだよ。人の部屋に土足で入るなんて、男のくせに」 ミュラが毒づく。 「飯はないのか?」と聞くミュラに、ましろがふと思い出したように尋ねた。 「そういや、あの怪物はどうなったんだよ」 「怪物って誰だ?」とマミ。 「よくわからないけど、赤いやつがいただろう……?」 「うーん、なにか忘れているような気がするんだよな」 ミュラも首を傾げる。三人の間で「赤いやつ」という言葉だけが、意味もなく宙に浮いた。

『ピピピピピ』 マミはため息をつきながらスマホのアラームを止めた。 「あんたと一緒にするな、まともな仕事だよ。私の部屋、ただでさえ狭いんだから、早く出て行って」 ましろが「デート喫茶かな……」と呟くのを無視して、マミは二人を強引に外へ押し出した。

[2. 事件と逃走] 廊下に出ると、ましろの足元に不気味な銭形模様をしたものが、ニュルっと這い寄ってきた。  その影はましろの服の中へスッと隠れる。ましろが階下を覗き込んで青ざめた。 「……おい、大家が倒れてるぞ。死んでる……のか?」 仰向けに倒れた大矢の顔は紫に腫れ、口から泡を吹いていた。

「アタイらは無関係だ」 「僕もだ!」 三人は背中を丸め、逃げるようにアパートを後にした。

[3. 癒しのマミねいちゃん:棒読みの旋律] 看板には「癒しのマミねいちゃん」の文字。 「お前、まだここで働いてたのか」 「自分でも分からないけど、勝手に体が動くのよ。さあ、あんたたちも今日からスタッフ。働かない穀潰しは追い出すからね」 

「ガス、行くわよ」
制服だけ置いて、マミは出ていった。 

一人目のお客が怪訝そうにミュラを見る。「……君、新入りかい?」 「今日から、お世話になります。ミュラです。よろしく、お願いします」 ミュラのあまりに冷たい棒読み。そして、彼女の手が客の背中に触れた瞬間、絶叫が響いた。 「ぐあぁっ! イタイッ!」 急所を抉るような「施術」に、客は悲鳴を上げて白目を剥く。 「あ、死んだ?」 ミュラが平然と客の頬をペチペチ叩くと、客は這うようにして逃げ帰った。 「ヒヒヒ。先払いだから儲かったよ」と笑うミュラ。

[4. 刑事の来訪と急展開]

ましろ『誰か来る⁉』

ドアが開き、鼻に傷のある鋭い目つきの男が現れる。 「Fましろだな。傷害の容疑で逮捕する」 「えっ、僕!? 何も知らない、人違いですよ!」 「目撃者がいるんだ。署でゆっくり聞こうか」

連行されるましろを、ミュラは冷淡に見送る。 「……行ってらっしゃい。ふぅ、邪魔者が一人減った」 ミュラはテーブルに置かれた一枚の写真に目を留め、吸い込まれるようにそれをポケットに隠した。 と同時に部屋の隅に何かいるのに気付いた。
不気味な銭形模様の細長いものがとぐろを巻いている。

『うわっなんで蛇がいるんだ!』

その後、刑事の無線に「大家が奇跡的に息を吹き返した」との連絡が入った。

[5. シズコの館:煤けた帰還] 「あら、お出かけになっていたのですか?……随分と、焦げ臭いこと」 シズコの声が響く館。 「うむ、少し危なかったが間に合ったよ……」 そこには、煤で汚れ、酷く疲れ果てた姿の「hiroshi」が立っていた。 

HIROSHI『3Mが離脱してしまった今、次の一手をどうすべきか……」
ちらりとシズコを見た。

 

【25話終わり】

●現在のレベル:加重 80kg 到達(max)/ 持続時間 15分到達(max)

完了まで後7カ月間、修行の継続と知られないことを維持する。


タイトルに戻る