
「もし、10年前に戻ってやり直しても、今と同じ状態になると思う?」
少し変わった質問を何人かに投げかけたことがあります。
もし10年前と、その瞬間の気温や物質の位置、自分の脳の構造がすべて同じ状態からスタートしたとしたら、私たちは10年間同じ道をたどって今と同じ場所にたどり着くのでしょうか。
それとも、わずかな変化が重なり合って、まったく異なる未来を迎えるのでしょうか。
この問いを、歴史的な科学者アインシュタインやシュレディンガーに尋ねたら、どのように答えてくれるでしょう。
アインシュタインはきっとこう言うでしょう。
「世界には人間がまだ知らない秩序があり、すべては厳格な法則に従っている。だから、何度やり直しても同じ結果になる」と。
一方、量子力学の観点から見ると、
「ミクロの世界には不確定な要素が存在する。同じように見える世界でも、人間の直感では捉えられない『揺らぎ』によって、異なる未来になるかもしれない」という返事になるかもしれません。
これは、永遠に解決しない謎です。
しかし、もし「何度やり直しても同じになる」とするなら、この先の10年もすでにシナリオが決まっていることになります。
すべては、一冊の本のように最初から最後まで書かれているのです。
そう考えると、昨日の私のトラブルも、自分(登場人物)が知らなかっただけで、あらかじめ決められたストーリーの一部だったということになります。
しかし、その考え方は決して悪いものではありません。
偉業を達成した人々は、子供の頃から「自分はそうなれる」と根拠なく信じていたことが多いのです。
考え方を変えれば、そうなるべき人が最初からそのように運命づけられていたのかもしれません。
もしそうだとしたら、「自分にやり遂げたいこと」があるのなら、
『これを成し遂げると想像したことも、最初から決まっていた未来なのだ』と信じることができるのです。
途中で困難が訪れても、「これはシナリオ通り、主人公が成長するために必要な過程なんだ」と受け止めることが可能になります。
私たちは、自分の物語の最後のページを先に見ることはできません。
だからこそ、苦労しながらも、今日も新たなページをめくるように生きているのかもしれません。
おわり
#科学と哲学 #アインシュタイン #量子力学





